賃貸退去費用|子供の落書き・傷は借主負担?経過年数で減る仕組み
📅 この記事は 2026年9月時点の情報をもとにしています(最終更新日に連動)
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どうも、ちちまるです。我が家は賃貸3LDKで、長男5歳・次男3歳の男の子2人。壁の落書き、フローリングのひっかき傷……正直、日々やられています。「これ、退去のとき全部請求されるの?」と不安になりますよね。でも、国のガイドラインを知っていると、払いすぎずに済みます。当事者として、家計目線で整理します。
- 子供の落書き・傷は、基本的に借主(入居者)負担です(故意・過失にあたるため)。ここは覚悟が必要
- ただし「経過年数」で負担額はどんどん減ります。壁紙(クロス)は耐用年数6年で残存価値1円まで下がるので、長く住んでいるほど請求できる額は小さくなる
- フローリングの"部分補修"だけは経過年数が考慮されず全額負担になりやすい要注意ポイント。ガイドラインを盾に、取られすぎを防ぎましょう
※本記事は国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」にもとづく一般的な整理(2026年8月時点)です。契約内容や自治体・物件で扱いは変わります。個別の判断は契約書・専門家にご確認ください。
大原則:通常損耗は大家、故意・過失は借主
💡 まず1本の線引き:退去費用(原状回復)は、「普通に住んでいれば起きる劣化」=大家負担/「わざと・不注意でつけた傷」=借主負担。この原則が、国交省ガイドラインの背骨です。
原状回復の負担は、傷の”種類”で分かれます。
| 種類 | 例 | 誰が負担? |
|---|---|---|
| 通常損耗・経年劣化 | 家具の設置跡、日焼け、画びょうの穴(下地の張り替えが不要な程度)など | 大家(貸主) |
| 故意・過失・善管注意義務違反 | 子供の落書き、引っかき傷、こぼした飲み物のシミ放置など | 借主(入居者) |
ポイントは、「普通に生活していてつく範囲」は大家が負担するということ。日焼けや家具跡まで請求されたら、それは払わなくていい可能性が高い、という知識がまず自衛になります。ただし、重い物を掛けた釘穴・ネジ穴のように”下地ボードの張り替えが必要”な穴は借主負担になる点は区別しておきましょう。
子供の落書き・傷はどっち?(借主負担、でも救いがある)

子供の落書きは…やっぱりこっち(借主)の負担だよね?全額取られるのかな。
正直に言うと、子供の落書きや、おもちゃでつけた引っかき傷は「借主負担」が原則です。故意・過失(善管注意義務違反=借りた部屋を普通の注意で大事に使う義務に反すること)にあたるためで、ここは覚悟が必要です。
でも、救いがあります。それが次に説明する「経過年数」の考え方。借主負担といっても”新品を買って弁償”ではなく、“住んだ年数分だけ古くなった価値”で計算されるので、長く住んでいるほど請求できる額は小さくなります。
経過年数のマジック:クロスは6年で”ほぼ1円”
壁紙(クロス)は耐用年数6年とされ、入居年数に応じて価値が下がり、6年経つと残存価値は1円(=ほぼゼロ)になります。1年でおよそ17%ずつ下がるイメージで、1年で約83%・2年で約67%・3年で約50%と目減りしていきます。つまり、6年住んだ部屋の壁に落書きがあっても、"壁紙そのものの価値"としての請求はほぼできないのです。
これを図にすると、こうです。

だから「落書き=新品のクロス代を全額弁償」ではないんです。ただし張り替えの手間賃(施工費)は残るので、負担がゼロになるわけではありません。そこは誠実に押さえておきましょう。
6畳の壁紙を全面張り替えると、材料+施工でおおむね3〜5万円が相場です。入居3年なら"壁紙の価値"は約半分に減価するので、その分の負担は軽くなります。6年以上住んでいれば、壁紙の価値分はほぼ0円。ただし張り替えの作業代(施工費)は経過年数では減らず、数千円〜数万円が借主負担として残ることがあります。「価値は1円だけど手間賃は残る」——ここまで込みで覚悟しておくと安心です。
※相場は物件・地域・業者で幅があります。あくまで目安です。
フローリングの傷は要注意(部分補修は経過年数ナシ)
フローリングの傷は少し扱いが違います。キズの部分だけを直す「部分補修」の場合は、経過年数を考慮せず、補修費用の全額が借主負担になりやすいのです(1枚だけ直すのに「6年使った古い床だから安くして」と言うのは、さすがに大家に酷、という考え方から満額になります)。一方、フローリング全体を張り替える場合は、耐用年数に応じて減価されます。
つまり、壁紙(クロス)は長く住むほど負担が減るのに対し、フローリングの部分補修は年数が経っても額があまり減らない。子どもがいる家庭で気をつけたいのは、実はクロスよりフローリングのひっかき傷のほうかもしれません。
我が家がやっている子供の傷対策
- フローリングにはクッションマット/ラグ……傷が一番減らないのがフローリング部分補修。だからこそ、子どもがよく遊ぶ場所は敷物でカバー。おもちゃの落下傷も防げます
- 壁の低い位置には貼ってはがせるシート/マスキング……落書き盛りの時期は、手の届く高さを保護。原状回復しやすい素材を選ぶのがコツ
- 入居時の傷は写真で記録……最初からあった傷まで請求されないよう、入居時にスマホで撮って日付を残しておく。これが退去交渉でいちばん効きます
完璧に防ぐのは無理なので、「一番お金がかかるフローリングだけは守る」くらいの割り切りが、我が家の現実解です。
退去でぼったくられないための3つの自衛
- 「通常損耗まで請求されていないか」を確認……日焼け・家具跡・画びょうの穴などは大家負担。見積もりに混ざっていたら指摘を
- 「経過年数が考慮されているか」を確認……クロスは6年で1円。入居年数が長いのに新品同額を請求されたら、ガイドラインを根拠に交渉できます
- 入居時・退去時の写真を残す……「元からあった傷」と「自分がつけた傷」を分けられるように。証拠があると交渉が段違いに楽になります
💡 困ったら相談を:退去費用でもめたら、お住まいの消費生活センター(国民生活センター)に相談できます。ガイドラインはあくまで指針で、最終的には契約内容にもよりますが、「知っている」だけで不当な請求を見抜けます。あわせて賃貸の火災保険で、子どもが窓ガラスを割った等の"弁償"に備えておくのも有効です。
よくある質問FAQ
Q1. 子供の落書きは、絶対に全額払わないといけない?
いいえ。落書きは借主負担が原則ですが、クロスは経過年数で価値が下がり、6年で残存価値1円。長く住んでいれば”壁紙の価値”としての請求はほぼできません(張り替えの施工費分は残ります)。
Q2. フローリングの傷はクロスと同じ?
違います。フローリングの部分補修は経過年数が考慮されず、全額負担になりやすいので要注意。全体張り替えなら減価されます。子どものいる家庭は、フローリングを敷物で守るのが有効です。
Q3. 敷金以上に請求されることはある?
あり得ます。故意・過失の損耗が大きければ、敷金で足りず追加請求されることも。だからこそ日頃の傷対策と、入居時の写真記録が効いてきます。
Q4. ガイドラインは法律なの?
厳密には「指針(ガイドライン)」で、法律そのものではありません。ただし退去トラブルの判断のベースとして広く使われており、交渉の強い根拠になります。契約書の特約が優先される場合もあります(ただし、通常損耗まで借主負担とする特約は、明確な合意などの要件を満たさないと無効になることも)。契約内容も確認しましょう。
まとめ:払うべきは払う、でも取られすぎない
📝 この記事の要点
- 子供の落書き・傷は基本”借主負担”(故意・過失)。ここは覚悟が必要
- でもクロスは耐用年数6年で残存価値1円。長く住むほど負担額は激減する(施工費分は残る)
- フローリングの部分補修は経過年数が考慮されず全額負担になりやすい=一番の要注意
- 通常損耗(日焼け・家具跡)は大家負担。混ぜて請求されたら指摘を
- 入居時・退去時の写真記録が最強の自衛。もめたら消費生活センターへ
- 原状回復のルール(公式):国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」
- 賃貸トラブルの相談:国民生活センター
- 関連:賃貸の火災保険/引越し・内見のチェックリスト
本記事は国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」にもとづく2026年8月時点の一般的な整理です。ガイドラインは指針であり、実際の負担は賃貸借契約の内容(特約等)・物件・個別事情で変わります。具体的な退去費用の判断は、契約書の確認および消費生活センター・専門家へのご相談をおすすめします。