インフレを正しく恐れろ。投資をしないリスクを6年投資家が解説
📅 この記事は 2026年6月時点の情報をもとにしています(最終更新日に連動)
📖 もくじ▼

どうも、ちちまるです。「インフレ」って言葉、ニュースで毎日のように聞きますよね。でも、「自分の家計に、具体的にどう影響するのか」を実感している人は意外と少ない。今日はその解像度を一気に上げます。
- 年3%インフレで現金100万円は10年で74万円・20年で55万円相当に目減りする。「現金=安全」は20年スパンでは通用しない
- 株式は企業が値上げした分が利益に乗るためインフレに強い。S&P500・オルカン等の世界株インデックスがインフレ対策の王道
- 子育て家庭の最低限の対策:新NISAで月1〜3万円の積立+生活防衛資金(生活費6ヶ月分)=この2つで現金とインフレ対策のバランスが取れる。月1万円から始めてもOK(我が家の月6万円は特殊例・無理は禁物)
スーパーで卵を買うとき、「あれ?前より高くなった?」と思ったことはありませんか。
外食で「以前と同じメニューなのに、なんで300円も上がってるの?」と感じたことは。
電気代の請求書を見て「冬じゃないのに高い」と驚いたことは。
——これ全部、インフレです。
そして、あなたが銀行に預けているお金は、毎日少しずつ価値を失っている。これは脅しでも煽りでもなく、ただの事実。
僕(ちちまる、36歳・世帯年収430万・片働き・5歳と3歳の2児パパ)は、この「現金が目減りする」現実を6年前に投資を始めて初めて理解しました。今日は、インフレを正しく恐れて、行動に移すための知識をシェアします。
💡 1行で言うと:毎月の食費が少しずつ上がるのが当たり前になった今、コツコツ貯めた100万円の「買い物力(=同じお金で買えるモノの量)」が、10年で約74万円分まで縮みます。だから「貯金だけ」では家計が静かに負け続けます。
1. インフレって、結局なに?身近な実例で解説
📚 専門用語で迷ったら:マネー用語辞典(投資・投資信託)でまとめて確認できます(投資信託・オルカン・S&P500・信託報酬・複利など)。
インフレ(Inflation)とは、簡単に言えば「モノやサービスの値段が継続的に上がること」。
逆に言えば、同じ金額で買えるモノが減っていく状態です。
身近な実例で見るインフレ
| 商品 | 数年前 | 現在 | 上昇率 |
|---|---|---|---|
| 卵(10個入り) | 約200円 | 約300円 | 約+50% |
| マクドナルドのビッグマック | 約390円 | 約480円 | 約+23% |
| 食パン(6枚切) | 約160円 | 約220円 | 約+38% |
| 電気代(標準家庭月) | 約8,500円 | 約10,500円 | 約+24% |
※実際の数値は時期・地域・店舗で異なります。総務省統計局の消費者物価指数(CPI)の傾向に基づく目安。

卵が「200円→300円」って、子育て家庭の朝食コストにモロに効いてきます。「最近、食費が上がった気がする」は気のせいじゃない、データで証明されているリアルです。
2. なぜ今インフレなのか?3つの構造的理由
「コロナで物価が上がった」とよく言われますが、それだけじゃありません。
理由①:日銀の金融政策の転換
日本は長らくデフレ(物価が下がる状態)に苦しんでいました。それを脱却するため、日銀は2013年から「年2%のインフレ目標」を掲げ、金融緩和を続けてきました。
その結果、ようやく目標に近い水準のインフレが実現しつつあります。これは政策的に意図された変化です。
💡 そもそも「2%目標」って?:日銀がなぜ物価上昇を目指すのか、その狙いはインフレ率2%目標の意味|なぜ日銀は物価上昇を目指すでやさしく解説しています。
理由②:コロナ後の供給制約・人手不足
コロナで世界中の物流・生産が止まり、その後も完全には戻っていません。物が足りない=値段が上がる、という基本原理。
加えて日本では人手不足による人件費の上昇が外食・サービス業の価格に跳ね返っています。
理由③:地政学リスクと円安
ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢で、エネルギー・食料の輸入コストが上昇。さらに円安が続いており、輸入品が割高になっています。
日本のインフレは、複数の構造的要因が重なった結果。短期的にコロナが終われば収まる、という性質のものではありません。
3. 現金は「安全資産」じゃない。年3%×20年で半分になる現実
ここが今日一番伝えたいパート。
「貯金は安全」という常識を、数字で疑ってみましょう。
計算例:年3%のインフレが続いた場合
=10年で「約26万円分の買い物力」が静かに消える計算です(100万円→約74万円相当)。引き算しなくていいよう、先に答えを置いておきます。
⚠️ インフレで現金がどれだけ目減りするか
- 10年後:100万円の購買力は約74万円相当(26%目減り)
- 20年後:100万円の購買力は約55万円相当(45%目減り)
- 30年後:100万円の購買力は約41万円相当(59%目減り)
20年後、銀行に寝かせていた100万円で買えるモノが、今の55万円分しかない——これがインフレの怖さ。
銀行金利では追いつかない
メガバンクの普通預金金利は、最近少し上がってきました(2026年4月時点で0.1〜0.3%程度)。でもインフレ率2〜3%には全く追いつきません。
預金しているだけで、毎年実質的に資産が減っていく構造です。

「銀行に預けてるから安心」じゃなくて、「銀行に預けてるから毎年負けてる」が現実なんです。これに気付いた瞬間、僕の中で価値観が大きく変わりました。
4. なぜ株式(インデックス)がインフレに強いのか
「じゃあ何に投資すればインフレに勝てるのか」。一つの有力な答えが株式インデックスファンドです。
理由①:企業はインフレ分を売価に転嫁できる
物価が上がる=企業が売る商品の価格も上がる=企業の売上・利益も増える、という構造。
卵が200円→300円になれば、養鶏業の売上は1.5倍。
外食の価格が上がれば、レストランチェーンの売上も上がる。
エネルギーコストが上がれば、エネルギー会社の利益も増える。
企業はインフレを「自分の利益」に変換できる存在です。
理由②:株式は「実物資産」的な性格を持つ
株式は紙の権利ではなく、企業の生産設備・ブランド・技術・人材という実物価値を背景にした資産。インフレで貨幣価値が下がっても、実物資産の価値は連動して上がる傾向があります。
理由③:過去データが示す長期リターン
S&P500(米国の代表的株価指数)の過去30年間の年率平均リターンは約9〜10%(過去実績、将来保証なし)。仮にインフレが年3%でも、年6〜7%は実質的に資産が増えてきた計算です。
オール・カントリー(オルカン、全世界株式インデックス)も同様の長期リターンを示してきました。
「過去30年のリターン」はあくまで結果論であり、未来も同じとは限りません。短期では暴落・低迷期もあります。だからこそ「長期・積立・分散」でリスクを管理しながら投資する、という考え方が王道とされています。
5. 子育て家庭が今、取るべきアクション3つ
ここまで読んでくれた方に、具体的な行動指針を3つ。
① 生活防衛資金を「半年分」だけ現金で確保
まず、失業や病気で収入が止まっても半年は生きていける現金を確保。これは絶対に投資に回さない安全装置。
我が家は世帯年収430万・片働きなので、月生活費 約20万円×12ヶ月=約240万円を生活防衛資金として保有しています(片働きは手厚めに1年分)。
② 余剰資金は新NISAでインデックスへ
💡 NISAって?「収穫物に税金がかからない特別な畑」のような制度で、投資の利益にかかる約20%の税金がまるごと非課税。詳しくは 新NISA超入門ガイド で図解しています。
防衛資金を確保した上で、余剰資金を新NISAのつみたて投資枠でオルカン or S&P500に積立するのが王道。
我が家の例:
- つみたて投資枠:オルカン月3万円(基本は毎月の給料から先取り)
- 成長投資枠:オルカン月3万円(給料+特定口座の資産を売って新NISAで買い直す分+児童手当の複数財源)
- iDeCo:月5,000円(最低額)
💡 まず1つだけやるなら:投資が初めてなら、新NISAのつみたて投資枠でオルカン(全世界株に丸ごと分散投資する低コスト投資信託の通称)を月1万円から。口座はネット証券で。最初はこれだけでOKです。iDeCoや個人向け国債は「慣れてきたら」で十分。我が家の月6万円は特殊例なので、初心者の基準は月1万円と覚えてください。
無理のない範囲で、長く続ける——これがすべての基本です。
③ 「無料情報」を疑い、自分で勉強する
SNSや動画で「絶対儲かる」「初心者必見」みたいな情報が氾濫しています。その9割は商品宣伝です。
信頼できる一次ソース(金融庁・iDeCo公式・国税庁)と、複数の独立系発信者を読み比べて、自分の判断軸を作ってください。

このブログも、僕一人の意見に過ぎません。だから、いくつかのソースを比べて、最後は自分の判断で動いてください。それが投資で一番大事なメンタルです。
💡 あわせて読みたい:「投資しないリスク」を正面から掘り下げた話は 「投資はリスク」より怖い『投資しないリスク』 でどうぞ。
- スマホ・保険などの固定費を1つ見直して、毎月の余剰資金を数千円つくる
- NISA口座の開き方を読んで、ネット証券で口座を申し込む(最短5分)
- 新NISA超入門ガイドでオルカンの積立を月1万円からセットする
まとめ:インフレを正しく恐れる=行動に移す
📝 この記事の要点
- インフレ=同じ金額で買えるモノが減っていく現象。卵・外食・電気代で実感できる
- 日本のインフレは政策・コロナ・地政学が重なった構造的なもの
- 現金100万円は、年3%インフレ20年で購買力55万円相当に目減り
- 銀行金利(0.1〜0.3%)ではインフレに追いつかない
- 株式インデックスは企業の値上げ力+実物資産性でインフレに強い傾向
- 行動指針:①生活防衛資金確保 ②余剰資金は新NISAでインデックス ③一次ソースで自分で勉強
「インフレが進む」と聞いて、何もしなければ毎年資産が目減りしていく。
「投資はリスクがある」と動かなければ、「投資をしないリスク」を取り続けているのと同じ。
行動には、メリットもデメリットも必ずあります。それでも、知った上で選ぶ——これが、子育て家庭の家計を守る第一歩だと、僕は本気で思っています。
「投資をしないリスク」から抜け出す第一歩はNISA口座
インフレで現金の価値が目減りする時代、何もしないこと自体がリスク。とはいえ最初の一歩は「口座を開く」だけです。証券会社は普段使うポイント経済圏で選べば、ポイントも貯まって続けやすい。
- 楽天・ドコモ・三井住友…経済圏別におすすめを比較
- 口座開設は最短5分・スマホで完結
- まずは少額から、インフレに負けない資産づくりを

連載「投資が変えるパパの人生」では、投資が実際にどう人生を変えたかを6年の体験ベースで全9回(完結済み)でお届けしています。あわせてどうぞ!
- 消費者物価指数(CPI):総務省統計局
- 日銀の金融政策・インフレ目標:日本銀行
- 新NISA制度:金融庁「NISA特設ウェブサイト」
- 資産運用シミュレーション:金融庁
- S&P 500:S&P Dow Jones Indices公式
- MSCI ACWI(オルカン):eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)公式
※具体的な物価・金利は時期で変動します。最新の数値は各公式資料をご確認ください。