暴落で売るな。2024年8月5日が教えた本当の投資
📅 この記事は 2026年5月時点の情報をもとにしています(最終更新日に連動)
📖 もくじ▼

連載第3弾。今日は2024年8月5日の日経平均史上最大の下落を投資5年目で経験した日のことを書きます。心臓バクバクで眠れない数日を耐えた末、回復後にようやく気づけた積立投資の本当の強さの話です。
- 2024年8月5日、日経平均は1日で4,451円安(史上最大の下落幅)。投資5年目の僕の含み益も一気に蒸発したが、「何もしない」を選んだ
- その後約1ヶ月で大半が回復。売っていれば損確定、何もしなかった人は無傷に近い結果に
- 暴落で売る人と売らない人の差は「日々の値動きを見ない仕組み」と生活防衛資金(生活費の半年〜1年分・我が家は1年分)の有無。この2つで暴落耐性は劇的に変わる
2024年8月5日(月)。
僕は会社の昼休みにスマホでニュースアプリを開きました。
そして、目を疑いました。
日経平均が、見たこともない速度で崩れていく。
「過去最大の下落幅 4,451円安」のテロップが流れ続けている。
オルカンのような海外株式を含む投資信託の基準価額は、リアルタイムでは動きません。海外市場の終値と為替レートを集計するため、当日(8/5月)の暴落が反映されるのは翌営業日(8/6火)の夜以降です。つまりこの瞬間、僕の評価額が削られている画面は実際には見ていません。
でも、日経平均の崩れ方と「世界株 同時連鎖安」のニュースを見て、「明日の夜に基準価額が出たら、僕のオルカンも確実に大きくマイナスで反映されているだろう」——その絶望感が確実に襲ってきました。
ニュースを見ると、「日経平均、過去最大の下落幅 4,451円安」。
ブラックマンデー(1987年)超えの歴史的暴落。
「やっぱり投資なんて素人がやるもんじゃない」
本気でそう思いました。
午後の仕事はろくに手につかず、家に帰っても妻には平静を装いながら、夜中に何度もスマホで「市場 回復 見通し」と検索する始末。眠りは浅く、悪夢のような数日間が続きました。
でも、結局僕は何もしませんでした。「売る判断」をする気力もなかったし、「ここで売ったら一生負け組になる」という直感だけはあった。自動の積立設定はそのまま放置することになったんです。
そして数週間後、市場は予想以上のスピードで回復し始めました。1ヶ月で大半を取り戻し、4ヶ月後にはほぼ元の水準へ。
そのタイミングでようやく、ふと積立画面を開いて笑えた。
「俺、何もしなくて本当に良かった」
今日はその話。投資5年目に経験した暴落が、6年目の今、僕に教えてくれた本当の投資の強さについて。
1. 2024年8月5日に何が起きたか
📚 専門用語で迷ったら:マネー用語辞典(投資・投資信託)でまとめて確認できます(投資信託・オルカン・S&P500・信託報酬・複利など)。
2024年8月5日は、日本の株式市場にとって歴史的な1日でした。
- 日経平均:1日で4,451円安(過去最大の下落幅)
- 終値:31,458円(前週末比 -12.4%)
- 米国の景気後退懸念+日銀の利上げ+円高ショックが重なった
オルカン(全世界株式インデックスファンド)も例外ではなく、この前後の数日で基準価額が大きく下落しました(海外市場・為替の影響は翌営業日の基準価額に反映)。
僕がコツコツ積み立ててきた数百万円の評価額が、目の前で数十万円減っていく光景でした。

当時、SNSは大荒れ。「終わった」「全部売る」「もう投資やめる」の声があふれてました。僕も心臓バクバクで、トイレに行って深呼吸したのを覚えてます。
2. その瞬間、僕の頭をよぎった「売却ボタン」
正直に告白します。
含み益が消えていく画面を見て、「売って現金化しようか」と本気で考えました。
今売れば、まだプラスで残ってる分は確保できる。
明日もっと下がるかもしれない。
損する前に逃げたほうが…
これ、投資5年目でもそう思うんです。人間の本能はそう動く。
でも、ふと積立設定の画面を見て、ハッとしました。
「あ、俺の積立は明日も自動で動く」
つまり、暴落した今のタイミングで、自動的に多くの口数を買ってくれる仕組みが既に動いている。
「ドルコスト平均法」(定額積立で、安い時には多く・高い時には少なく買う方法)の本領発揮の場面でした。
3. 「何もしない」が最強の選択だった
結論から言うと、僕はその日、何もしませんでした。
- ❌ パニック売却しない
- ❌ 積立設定を停止しない
- ❌ 下がったところで追加買い(ナンピン買い)もしない(生活費から無理に絞り出さない)
- ✅ いつも通りに過ごす
そして、その後の展開:
| 時期 | 日経平均 |
|---|---|
| 2024年8月5日(暴落直後) | 31,458円 |
| 2024年8月下旬〜9月 | 約38,000円台まで回復 |
| 2024年12月(4ヶ月後) | 約39,900円(暴落前水準は回復/7月の最高値42,224円の更新は2025年) |
1ヶ月で大半を取り戻し、4ヶ月で暴落前の水準を回復しました(7月につけた最高値の更新はその後)。
もし8月5日に売却していたら、その後の戻り相場をすべて逃していた。
選択肢のうち「何もしない」が、結果的に最大のリターンだったんです。
「暴落しても放置すれば必ず戻る」という保証はありません。回復まで数年かかる暴落(リーマンショック等)もあります。だからこそ、長期で取り崩さなくて済む余剰資金で投資するのが鉄則。生活防衛資金は別途現金で確保してください。
📊 図の読み方:8/5に1日で4,451円安(過去最大の下落幅)→ 約1ヶ月で暴落前の38,000円台まで回復(7月の最高値超えは2025年)。「売って損切り」した人と「何もしなかった人」の差が決定的になった瞬間。長期投資では暴落直後の数週間が一番動かない方が正解になることが多い。
4. 暴落を乗り越えて気付いた「積立の本当の強さ」
8月5日を経験して、僕が腹落ちしたことが3つあります。
① 短期の値動きは、長期投資家にとってノイズ
- 1日で-12%は確かに衝撃。でも、20年スパンで見れば一時的なグラフのへこみに過ぎない
- 短期チャートに振り回されない強さは、経験でしか手に入らない
💡 そもそも株価はなぜ動く?:短期の値動きが読めないのには理由があります。株価が動く4つの要因(業績・需給・金利・期待)を知ると、暴落ニュースにも振り回されにくくなります。
② 暴落こそ「安く買えるチャンス」
- 積立を続けていれば、暴落時に多くの口数を仕込める
- 回復したときのリターンが大きくなる(ドルコスト平均法の本領)
③ 「自動化された仕組み」がメンタルを守る
- 自動引き落とし設定をしておくと、感情の介在余地がない
- パニックで止めない限り、淡々と買い続けてくれる

暴落時にスマホアプリを「見ない」勇気も大事。僕も次の暴落が来たら、いつも以上に仕事に集中し、しばらくスマホを置いて家族と過ごす予定です(と言いつつ、絶対見るんですけどね)。
5. 暴落で売った人と売らなかった人の差
仮に2024年8月5日に売却した人と、そのまま保有し続けた人の差を、下世話ながら試算してみます。
| シナリオ | 8/5時点の評価額 | 4ヶ月後(12月)の評価額 |
|---|---|---|
| 8/5に売却→現金化 | 約400万円(仮) | 400万円のまま |
| 売らずに保有継続 | 約400万円 | 約450〜470万円(回復) |
売らなかった人だけが、回復のリターンを享受できた計算です。 そして現在(2026年4月時点)。日経平均はついに60,000円を突破(出典:日本経済新聞社「日経平均プロフィル」)。
これがインデックス投資の「ホールド」の本当の意味/強み。
動かないことが、最大のアクションになる瞬間がある——これを僕は身をもって学びました。
💡 我が家の積立状況(参考):つみたて投資枠で月3万円・成長投資枠で月3万円のオルカン(全世界株インデックス)を継続中。暴落時も自動積立は止めず、生活防衛資金(我が家は生活費1年分・約240万)でメンタル安定を確保しています。
まとめ:暴落で試されるのは「投資戦略」じゃなく「感情」
📝 この記事の要点
- 2024年8月5日、日経平均は史上最大の4,451円安(投資5年目で経験)
- 含み益が消えていくのを見て、本気で「売却」を考えた
- でも積立設定を見て、「何もしないでいい」と気付いた
- 1ヶ月で大半回復・4ヶ月で暴落前水準へ→売らなかった人だけがリターンを享受
- 暴落で試されるのは「戦略」より「感情のコントロール」
「暴落で売るな」。これは投資6年で僕が一番強く伝えたいメッセージです。次の暴落が来ても、淡々と積立を続けてください。
「暴落で売るな」と言われても、実際にその場面に立つと、人間の本能は売りたがります。
でも、長期で勝つためには、この瞬間を耐える経験を積むしかない。
僕はあと20〜30年は投資を続けるつもりです。その間、必ず何度か暴落が来ます。
そのたびに、2024年8月5日の経験が支えになる——そう確信しています。

連載第3弾でした。次回(5/10)は「投資で手に入るのは『お金』じゃなく『選択肢』だ」。投資6年で増えた一番大事なものについて書きます。
暴落を「続ける力」に変えるなら、まずNISA口座
暴落で退場しないコツは、長期・積立・分散の仕組みを最初に作っておくこと。一度設定すれば、相場が荒れても淡々と続けられます。証券会社は普段使う経済圏で選べます。
- 楽天・ドコモ・三井住友…経済圏別におすすめを比較
- つみたて設定すれば、暴落時も自動で継続
- 口座開設は最短5分・スマホで完結
- 2024年8月5日の日経平均:日本経済新聞 各種報道
- 日経平均株価:日本経済新聞社「日経平均プロフィル」
- 新NISA制度:金融庁「NISA特設ウェブサイト」
- 長期・積立・分散投資の効果:金融庁「2024年からのNISA早わかりガイドブック」(PDF)
- 東証株価指数・市場概況:日本取引所グループ(JPX)
- 過去の暴落と回復データ:日本銀行
※過去の暴落事例と回復スピードは個別事例。将来も同様に回復する保証はありません。