医療費控除とセルフメディケーション税制の選び方
📅 この記事は 2026年7月時点の情報をもとにしています(最終更新日に連動)
📖 もくじ▼

「医療費控除」と「セルフメディケーション税制」、名前は聞くけど違いが分かりにくいですよね。
医療費に関する控除(税金が安くなる仕組み)には、よく知られた「医療費控除」と、市販薬向けの「セルフメディケーション税制」の2つがあります。
この2つは併用できず、どちらか一方を選びます。選び方を整理します。
- 2つは併用不可、どちらか一方を選ぶ。同じ年に両方は使えないので、得なほうを選択する
- 医療費控除は年10万円超が目安(総所得が200万円未満の人はその5%超)。家族全員の医療費を合算でき、所得から差し引ける額の上限は200万円
- セルフメディケーション税制は対象市販薬が年12,000円超で使える。健康診断などの取組が条件で、上限は88,000円
2つの控除の違い
まず違いを表で整理します。
| 項目 | 医療費控除 | セルフメディケーション |
|---|---|---|
| 対象 | 病院代・薬代など全般 | 対象の市販薬 |
| 使える目安 | 年10万円を超えた分 | 年1.2万円を超えた分 |
| 控除額の上限(差し引ける額) | 200万円まで | 8.8万円まで |
医療費控除:医療費が多い年向け
医療費控除は、1年間に支払った医療費が原則10万円(総所得が200万円未満の人はその5%)を超えた場合に、超えた分を所得から差し引ける制度です(保険金や高額療養費などで補填された分は差し引きます)。家族全員分を合算でき、通院の交通費なども対象になることがあります。出産や入院があった年は使いやすい控除です。
セルフメディケーション税制:市販薬中心の年向け
こちらは、対象の市販薬(スイッチOTC医薬品など=もとは医師の処方薬だった成分を含む市販薬。対象商品はパッケージやレシートに識別マークが付いています)を年1.2万円を超えて買った場合に使えます。健康診断や予防接種など「健康への取組」を1つでもしていることが条件です(会社の健康診断・インフルエンザ予防接種・がん検診などでOK)。病院にあまり行かないけれど市販薬はよく買う、という家庭向けです。
どっちを選ぶ?
選び方の目安はこうです。
- 入院・出産・通院が多かった年 → 医療費控除
- 病院は少なく市販薬中心の年 → セルフメディケーション
両方の条件を満たす年は、控除額が大きくなるほうを選びます。どちらも確定申告(または還付申告)で手続きします。
申告のやり方の基本
会社員でも、これらの控除は年末調整では受けられず、自分で申告が必要です。領収書やレシートは1年分まとめて保管しておきましょう。
申告の全体像は確定申告と年末調整の違いで解説しています。
💡 医療費控除と同じ年にふるさと納税をするなら、寄付分も確定申告に合算が必要です(合算し忘れると控除が受けられず損になります)。合算の手順と上限は医療費控除のある年に損しないふるさと納税の申告で解説しています。
まとめ
医療費が多い年は医療費控除、市販薬中心ならセルフメディケーション。併用はできないので、その年の支出を見て得なほうを選びましょう。最新の対象範囲は国税庁で確認を。
- 医療費控除:国税庁タックスアンサー No.1120
- セルフメディケーション税制:国税庁タックスアンサー No.1129
- 税制全般:財務省
- 医療保険制度:厚生労働省