月3万円、新NISAを始めろ。6年続けて家計と心が変わった【世帯年収430万・片働きパパの実録】
📖 もくじ▼

連載第6弾。今日は「月3万円」という具体的な金額に焦点を当てた話。世帯年収430万・片働きの我が家にとって、これがどれだけ大変で、どれだけ価値があったかを、実数値+6年の推移グラフで書きます。
🔤 先に用語を5つだけ(記事を読みやすく) (クリックで展開)
- 新NISA=投資の利益にかかる約20%の税金がゼロになる国の制度(2024年スタート)
- オルカン=「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の愛称。世界中の株を1パックにまとめた投資信託
- 元本=自分が積み立てた金額そのもの/評価額=今その時点で売ったらいくらかの値段
- 含み益=まだ売っていないが、評価額が元本を上回っている分
- 先取り=給料が入った瞬間に投資分を別口座へ自動移動して、残りで生活する仕組み
- 世帯年収430万・片働きでも月3万円積立は可能。基本は給料からの先取り、月によっては配当金や児童手当を組み合わせて補完するリアル
- 6年フル積立シミュレーション:標準前提(年率5%)で約253万円(含み益+37万円)/過去6年実績ベース(年率約22%)で約453万円(+237万円)。過去6年はコロナ後の歴史的追い風だったため後者は特殊。これから始める人は5%が安全な目安
- 数字以上に大きいのは家計簿・買い物判断・夫婦の会話・子への接し方すべての変化
「月3万円」は単なる金額じゃなく、家庭の判断軸を変える装置。続けることに最大の価値があります。
「月3万円、新NISAでオルカンに積み立て」
簡単に書くとこの一行。でも、6年前の僕にとっては、捻出するのも一苦労でした。
月3万円。
365日で割れば、1日約1,000円。
ランチ代より少ない金額。
それでも、世帯年収430万・片働き・子ども2人の我が家にとっては、「ない」と思えば「ない」金額でした。
それを6年続けてきた今。
家計の見方も、買い物の判断も、休日の過ごし方も、すべて変わってきた。
数字以上に大きかった、リアルな変化を語ります。
1. 「月3万円」は世帯年収430万にとって本当に大変だった
📚 専門用語で迷ったら:マネー用語辞典(投資・投資信託)でまとめて確認できます(投資信託・オルカン・S&P500・信託報酬・複利など)。
我が家の月の家計(手取り月20〜25万円ベース)を可視化するとこうなります。もちろんこの通りに行かない月も多々あります。
📊 グラフの読み方:手取り25万円のうち、生活費で21万円が消える。残り4万円から月3万円を新NISAに「先取り」すると、本当に1万円しか残らない。これがリアルな数字です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 家賃 | 7万円 |
| 食費 | 5〜6万円 |
| 光熱費・通信費 | 約3万円 |
| 子ども関連(幼稚園・服・おむつ) | 約3万円 |
| 雑費・お小遣い | 約3万円 |
| 小計 | 約21万円 |
| 残り(投資・貯金可能額) | 約4万円 |
→ 月3万円を投資に回すと、残りは1万円。ほぼ余裕ゼロ。これが「家計が苦しい」と表現される、リアルな数字です。
💡 プチまとめ:430万片働きで月3万投資は「無理ゲーすれすれ」。だからこそ複数財源の組み合わせが鍵になります。
2. でも始めた理由:「将来の自分への手紙」
それでも始めた理由は、シンプル。
このまま貯金だけしていても、子どもの教育費が貯まる気がしない。
老後2,000万円問題、無理ゲーすぎ。
何もしないより、ダメ元でも動こう。
2021年、妻の妊娠期間中に家計を真剣に考え始めました。
当時はまだ新NISA前だったので、旧つみたてNISA(2024年に新NISAへ統合される前の積立特化型の旧制度)で、インデックスファンド(株価指数に連動する投資信託で運用がシンプルなため手数料が安い)への積立を月1万円から始めた。
最初は本当に少額。でも、「未来の自分に毎月1万円ずつ手紙を送る感覚」で続けました。
その後、家計に慣れて余力が出てきたので、2021年終わり頃にはつみたてNISA満額(月33,333円)に到達。長男も生まれて家族3人、次男誕生で4人になっても、このペースを継続しました。
そして2024年1月の新NISAスタートに合わせて、「つみたて投資枠」(金融庁が認めた長期積立向き商品だけが買える枠)で月3万円・オルカンに継続。加えて「成長投資枠」(個別株や幅広い投資信託も買える枠)でも月3万円・オルカンを開始して、月6万円ペースにスケールアップ。これが我が家のメイン投資戦略です。
成長投資枠の月3万円は、過去の特定口座(NISA以外で投資するときに使う、税金がかかる一般的な口座)の資産を売って新NISAで買い直す分が主軸+給料・児童手当からの追加で構成。本記事では家計の核となる「つみたて枠の月3万円(給料からの先取り)」にフォーカスして書きます。
月3万円の捻出方法(基本は給料・月によって補完)
家計から出るつみたて枠3万円は、基本的に毎月の給料からの先取り。ただし月によって変動があり、児童手当の一部や配当金で補完する月もあります。
- 基本パターン:給料からの先取り 月3万円(手取りから自動引き落とし)
- 変動月の補完例:給料2万+特定口座の配当金5千+児童手当5千 など
- 補完財源①:特定口座の配当金・利益(高配当株から年6万程度)
- 補完財源②:児童手当の半分(2人分・年6万円を月割)
→ 合計 月3万円を維持。手取り20〜25万円・月4万円の余剰枠で給料一本でも成立しますが、月によっては複数財源で補完するリアル。
「基本は給料からの先取り、月によっては複数財源で補完」というのが、片働き世帯430万円のリアルな捻出方法です。

「月3万円が大変」って人にこそ、月1万円から始めてほしい。我が家も最初は月1万円→月2万円→月3万円と増やしてきました。続けることに価値がある。
💡 プチまとめ:基本は給料からの月3万円先取り。月によって変動があれば配当金・児童手当で補完するリアル。
3. 6年続けた結果(オルカン実リターンベース・シミュレーション)
| 前提 | 6年後の評価額(月3万×72ヶ月) | 含み益 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 年率5%(金融庁推奨の長期想定) | 約253万円 | +37万円 | これから始める人の保守的な目安 |
| 年率約22%(オルカンの過去6年実績) | 約453万円 | +237万円 | コロナ後の追い風期間の数字。再現性は不明 |
以下のシミュレーションは「過去6年がたまたま追い風だった結果」をなぞった理論値です。これから始める人は、上の年率5%(約253万円)を基準に「無理のない期待値」として捉えてください。
ここで気になるのは「で、6年続けて実際いくらになったの?」という話。実際のオルカン(前述「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の愛称)の基準価額(投資信託の1口あたりの値段。株でいう株価のようなもの)の動きをベースに、月3万×72ヶ月(6年)の積立シミュレーションを見てみます。
- 2020年5月時点:基準価額 約9,500円(コロナショック後の回復時期)
- 2026年5月時点:基準価額 36,642円(楽天証券・2026/5/12時点)
- 基準価額は6年で約3.86倍=一括投資なら年率換算 約25.2%(複利)。ただし毎月の積立は購入単価が平均化されるため、積立の実質リターンは年率 約22%
- 公式トータルリターン(楽天証券):1年 +42.39% / 3年 +27.44%(年率) / 5年 +19.97%(年率)
6年間の積立推移(オルカン実リターン年率約22%ベース)
📊 グラフの読み方:6年間で元本216万円(月3万×72ヶ月)が、標準前提(年率5%)なら約253万円・過去6年の追い風実績(年率約22%)なら約453万円。これから始める人は緑の線(5%・約253万)を「現実的な目安」として、オレンジ線(25%・約453万)は「過去6年がたまたま追い風だった結果」として捉えてください。
| 年数 | 元本 | 年率5%(保守的・現実目安) | 年率約22%(過去6年実績) |
|---|---|---|---|
| 1年後 | 36万 | 約37万(含み益+1万) | 約40万(含み益+4万) |
| 2年後 | 72万 | 約76万(含み益+4万) | 約90万(含み益+18万) |
| 3年後 | 108万 | 約116万(含み益+8万) | 約153万(含み益+45万) |
| 4年後 | 144万 | 約159万(含み益+15万) | 約231万(含み益+87万) |
| 5年後 | 180万 | 約204万(含み益+24万) | 約330万(含み益+150万) |
| 6年後 | 216万 | 約253万(含み益+37万) | 約453万(含み益+237万) |
※オルカンの基準価額は6年で約3.86倍(2020年5月9,500円→2026年5月36,642円・一括換算で年率約25%)。毎月積立は購入単価が平均化されるため、上記は積立の実質年率 約22%で試算したものです。実際は月次変動あり。過去のリターンは将来の運用成果を保証するものではありません。標準偏差は年率11.61%(楽天証券データ)。
⚠️ 注意:本記事のシミュレーションは「もし6年間月3万円続けていたら」の理論値
ちちまる自身は2021年末からつみたてNISA満額(月33,333円)→ 2024年1月の新NISAで月3万円のペース。2021年初頭は月1万円からスタートして段階的に増額してきました。本記事のシミュレーションは「6年フルで月3万円積立した場合」のケーススタディとして読んでください。
💡 プチまとめ:6年で元本216万 → 年率5%(保守)なら約253万(+37万)/過去6年の追い風実績(年率約22%)なら約453万(+237万)。後者は市場が歴史的追い風だった特殊な6年の数字。これから始める人は5%・約253万を現実的な目安に、月3万円を続けることで資産を育てる発想が安全。
4. 家計簿との向き合い方が変わった
積立が始まると、「月3万円が確実に出ていく」前提で家計を考えるようになった。
これが家計簿との関係を変えました。
6年前の家計簿
- 月末に「あれ、何にこんなに使ったっけ?」と振り返る
- 残ったら貯金、なければゼロ
- 後追いで記録するだけ
今の家計簿
- 月初に「投資3万+生活21万+予備1万」と先に決める
- マネーフォワードME(詳細)で自動集計
- 先取りで予算化
「先に投資を引いてから残りで暮らす」という発想転換。
これが、6年で身についた一番大事な習慣です。
5. 買い物の判断が「コスト」から「価値」に変わった
月3万円を6年続けた結果、買い物の判断軸が変わってきました。
6年前
「安いから買おう」「欲しいから買おう」
→ 価格と感情で判断
今
「これを買うと、どんな価値が生まれるか」
「3万円を節約したら、投資に回せる」
→ 価値とトレードオフで判断
具体例:
- ❌ 「セールだから5,000円のシャツ買おう」 → 「5,000円を新NISAに入れたら30年後に2万円相当に育つな…」 → そもそも欲しいのか、再考
- ✅ 「子どもの誕生日プレゼント1万円」 → 子どもの笑顔の価値 > 投資のリターン → 即決
これは「ケチになった」のとは違う。お金の使い方が「上手くなった」感覚です。
6. 6年続けて、心の変化が一番大きかった
数字(評価額)の変化はもちろんあります。
でも、心の変化のほうが、家族にとっては大きかった。
① 不安と向き合えるようになった
- 6年前:「教育費どうしよう」「老後どうしよう」が常に頭の片隅で漠然と不安
- 今:不安は消えていない。けど「自動で積み立てが回ってる」と知ってるから、漠然とした不安に振り回されなくなった(詳しくは 投資が変えたパパの人生)
② 家族の未来を「数字で」描けるようになった
- 6年前:「教育費足りるかな」「老後どうしよう」と漠然とした想像で終わっていた
- 今:「2030年には約160万、2040年には約720万、2050年には約1,660万」と具体的な数字で家族の未来をシミュレーションできる(月3万円積立を継続・年率5%・金融庁シミュレーターで再現可能)
- 漠然とした不安が、数字で見える未来に変わるだけで、家計の判断軸がブレなくなる
③ 子どもにイライラしなくなった
- 6年前:子どもの「これ買って!」に「ダメ!高い!」と即答
- 今:「これは買おう、これは諦めよう」を理由付きで説明できる

「お金がないから不安」じゃなく、「お金は仕組みで育ってる」と自分で腹落ちできる。不安は消えないけど、不安に振り回されないだけで、家庭の雰囲気は変わります。
7. 月3万円は無理…という人へ
「分かった。でも我が家は3万円なんて出せない」という人へ。
- 月100円〜1,000円:「習慣を作る」+「値動きに慣れる」が目的。SBI証券は月100円から可
- 月3,000〜5,000円:児童手当の一部、副業収入、ふるさと納税のお返しを売却した分などから
- 月10,000円:給料の先取り+家計の固定費見直しで捻出可能ライン
- 月20,000〜30,000円:複数財源の組み合わせ前提。手取り20万以上の家庭ならチャレンジ可
金額より「続けること」が最優先。月100円でも始めて、徐々に増やすのが王道です。
まとめ:月3万円は「未来への自動送金」
📝 この記事の要点
- 世帯年収430万・片働きでも月3万円は可能。基本は給料からの先取り、月によっては複数財源で補完するリアル
- 我が家の典型パターン:給料3万(基本)/変動月は給料2万+配当金5千+児童手当5千などで補完
- 6年続けると元本216万 → 標準前提(年率5%)で約253万(含み益+37万)/過去6年の追い風実績(年率約22%)なら約453万。これから始める人は5%約253万を現実的な目安に
- 家計簿が「後追い記録」から「先取り予算化」に変わった
- 買い物の判断が「価格」から「価値」に変わった
- 一番変わったのは家族の心の余裕(不安に振り回されず・子どもへの接し方が穏やかに)
- 月3万が無理なら月100円からでOK。続けることが最大の戦略
結論:月3万円は単なる金額じゃなく、家庭の判断軸を変える装置。続けることに最大の価値があります。
「月3万円、新NISAを始めろ」。
強い言葉ですが、これは6年間で僕が本気で実感した金額です。
世帯年収430万・片働きの我が家ですらできた。
あなたにもきっとできる。
無理なら少額から。続ければ、6年後に家計だけじゃなく心も変わっているはずです。

連載第6弾でした。次回(5/22)の連載第7弾は「子どもにお金を語れる父になれ。投資から始まる教育」。投資が子どもとの会話のきっかけになった話を書きます。
僕が6年続けた「月3万円NISA」、始めるなら口座開設から
この記事で紹介した月3万円の積立も、まずは口座を開くところから。証券会社は普段使うポイント経済圏で選ぶと、積立のたびにポイントも貯まります。
- 楽天・ドコモ・三井住友…経済圏別におすすめを比較
- 口座開設は最短5分・スマホで完結
- 月数千円からでもスタートOK
- 新NISA制度:金融庁「NISA特設ウェブサイト」
- 家計の金融行動調査:金融広報中央委員会
- 家計調査:総務省統計局
- 資産運用シミュレーション:金融庁